日本認知症学会

menu

専門医制度の理念

認知症学会専門医制度発足における理念

わが国では高齢者人口の急増に伴い認知症患者が急速に増加する一方、高度 な専門性を有する認知症診療医が不足している。またアルツハイマー病の病態解明の進展とその成果に基づく新しい治療法の開発が進み、疫学研究の進歩ともあいまって、アルツハイマー病の予防・治療法が大きく変化し、近い将来、アルツハイマー病による認知症の発症自体を抑えることが可能になると予想されている。このような中で、認知症の診療、介護・ケア、社会資源を含めた広範な知識と技術を有して、科学的エビデンスに基づく認知症医療に取り組む専門医のさらなる養成が急務である。そこで、本学会が専門医制 度を発足させて、研究成果の社会への還元を図り、早期診断・早期治療および予防を推進して認知症患者の増加を食い止めるとともに、認知症の病態の理解、福祉・介護・ケアを含めた本邦の認知症医療の質を向上させることに努める必要がある。